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作家 松沢直樹のブログ
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北朝鮮の核実験の話題で持ちきりの数日だった。

核実験を行った事実が完全に立証されたわけではないようだが、
大気中の塵などから、放射性物質の観測も確認できたらしい。

また北朝鮮政府自体が、さらに核実験を行う発言をしているため
それに向けて、国連軍の動きも活発になっているようだ。

想像したくはないが、最悪、交戦状態に突入した場合を
想定してのことだろう。

去る12日のこと。
在日米軍基地であるキャンプ座間(神奈川県)の
国連軍後方司令部が、国連軍機として、英国空軍の多目的輸送機「VC10K3」2機が
沖縄県の嘉手納基地に飛来したと日本政府に通知していたことを公開した。

解釈によっては、事実上、国連軍が開戦の準備を進めているとも取れる。

この動きについては、当然色々な意見があると思うが、少なくとも日本政府は
仮に反対意見の意思を持っていても、法令の関係上、国連軍の基地使用を
拒否することができない。

日本では、あまり知られていないが、国連地位協定という協定が存続しており
国際連合の軍隊(したがって今回の事例のようにアメリカ軍とは限らない)が
有事の際に、日本の施設を利用できるという法律が存在する。

※根拠法
日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用及び漁船の操業制限等に関する法律(昭和二十九年六月一日法律第百四十八号)


この条文(例のごとく法律の条文は、素人である私には理解しにくいのだが)、素直に条文を解釈すると、国連軍が日本の施設を利用しようとする場合、日本政府はいかなる理由があっても、拒否できないと解釈される。

この法律が制定された経緯は、第二次世界大戦や朝鮮戦争の歴史について述べる某大な紙幅が必要になるので割愛する。
だが、国際社会から、半ば強引に押し付けられたような形で制定された法令が成立したその経緯を追うと、当時の日本の苦悩や、戦争の頻発に頭を抱えていた国際社会の苦悩がうかがえるような気がする。

今後の北朝鮮問題がどのように動いていくのかは、不明である。
国連軍が最悪の事態を想定して行動を行うのは理解できるのだが、交戦状態を避けたいというのは、日本はもちろん、地続きである大韓民国や、国際社会の多くの国の一致した意見だろう。

ただ、多くの専門家の意見の一致に見られるように、彼の国は、政府が軍隊をコントロールできない状態になっている可能性もある。
もし、そうだとしたら、国際社会との歩調を合わさせることを考え、多方面から外交政策を投入することを検討してほしいと思う。

人道的・倫理的な視点とは別に、純粋に極東各国の国益だけの視点でこの問題を考えた場合、仮に交戦状態に突入するカードを選択すると、人命の損失だけでなく、外為や各国企業の株式を扱う市場の混乱なども想定される。

また、戦後処理などに、日本をはじめ、国連加盟国などは相当の問題の解決を求められることが明白である。
当然、その後派生的に発生する問題も解決していかなければならないだろう。

少なくとも、かつて第二次世界大戦終結直後に発生した朝鮮戦争の時のように、大量の消費によって景気が回復するなどといった、短絡的な発想はできないと思う。

安全保障を考えた場合、日本が検討すべきことは、国内への北朝鮮船籍、もしくは北朝鮮経由で入港してくる船の臨検だろうか。(あまり考えたくないが、核攻撃などを日本に対して実行するとしたら、一番可能性が高いのは、船で運搬を行い到達させる方法である)

法整備などの問題や現実的な作業の観点から、現時点では自衛隊や海上保安庁が行使できない可能性が高いが、様々な視野から行使の可否について考えて必要に応じて法整備を行う必要があると思う。

それに加えて、なにより効果的と思われるのは、北朝鮮に住む方たちの、生活支援ではないだろうか。
外交政策の一環として考えた場合、タイミングや具体的な方法が、極めて難しいと思う。

だが、対日輸出が140億円ほどしかない上に、外貨獲得手段のほとんどのパーセンテージを占める「海産・農産物」「石炭」などの輸出が差し止められてしまっていることを考えると、かの国に住む一般の方たちの生活は極限状態に達しているはずである。

この点を外交カードにして、なおかつ彼の国の一般の方の生活を回復させる方法を検討できたら素晴らしいと思うのだが。(もちろん、一筋縄ではいかないことは十分承知しているが)

加えて、彼の国と取引を行って事業収入を行っている企業が打撃を受けていることを考えると、この点は非常に重要ではないだろうか、と思う。

 

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プロフィール
HN:
松沢直樹
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1968/03/03
職業:
著述業
趣味:
冬眠
自己紹介:
沈没寸前のコピーライター ライターです。ヤフーではなぜか「小説家」のカテゴリにHPが登録されてますが、ぢっと手を見る日々が続いております。
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